「就活の軸ってどうやって決めるの?なんで必要なの?」
「説明会に参加するうちに自分の就活軸が分からなくなってきた」
「なんとなく就活の軸を決めたけど、本当にこれで大丈夫かな……」
この記事を見ているあなたは、
就活で避けては通れない「就活の軸」。
なぜ多くの学生は就活の軸を決めるのに苦戦するのでしょうか?
その理由の一つに「就活の軸に必要な手順が整理できていない」ことが挙げられます。
公式を用いて数学の問題を解くように、就活の軸形成においても押さえておくべき公式、考え方が存在します。
今回は就活の軸という問題に挑むにあたって知っておきたい、就活の軸のロードマップについて解説します。
Career Anchorでは、就活の軸を見つけるための自己分析シートを提供中。

そもそも”就活の軸”とは
就活の軸とは
とよく言われます。
この説明に間違いはありませんが、一点注意しておくべきことがあります。
それは、あくまでも就活の軸を作る目的は就活を成功させるためにあるということです。
就活は限られた時間内で沢山ある企業から自分に合う1社を見つける過程です。
就活の軸の形成は目的ではなく、手段の一つに過ぎません。
そのため厳密には就活の軸なしに就活を行うことも可能と言えます。
ですが、あまりオススメしません。
理由はシンプルで就活の目的を達成するのに効率が悪いからです。
なぜわざわざ就活の軸を考える必要があるのか。
ここでは2つの視点から就活軸を作る重要性を考えていきましょう。
就活生の目線
繰り返すように、就活は限られた時間の中で、沢山ある企業から自分に合う1社を見つける過程です。
ではどのようにして絞り込みを行うのか。
検索エンジンをイメージすると理解しやすいかと思います。

例えば検索ワード(就活の軸)が「年収1000万円以上」のみの場合、多様な業界・職種の企業が検索結果に表示されます。
本当は年収以上に仕事のやりがいを求めていたとしても、就活の軸に落とし込めなければ予想外の企業と遭遇することになるでしょう。
企業の取捨選択を迷わずに行うためには、明確で適切な軸の設定が必要です。
質の高い就活軸ほど、後々キャリアのミスマッチも生じていないようですね。
面接官の目線
学生が企業選びをする一方で面接官は”就活生選び”を行っています。
というのも、40万人以上いる就活生の中から自社に合う一握りの人材を選ぶために、フィルター(ふるい)にかけるのです。
あなたが会社の価値観に合うのか、活躍してくれるのかを見定めています。
その企業における学生の良し悪しを判断するために就活軸は面接・選考の必須項目として取り扱われます。
就活生にとっての企業選びだけでなく、人事にとっての新卒採用にしても就活軸は大いに利用されるのです。

就活の軸の作り方 〜シンプルな3ステップ〜
ここでは就活の軸に関わる工程を3ステップに分けて紹介します。
その3ステップは
です。
筆者はこれまで就活に関するインタビュー等を行ってきましたが、つまるところ就活の軸に関することはこの3点に集約されます。

正直な話、紹介される内容自体は新しいものではなくごく一般的なものです。
ですが、正しい手順でこの3ステップを踏めている人は意外と少ないです。
一つずつ追って見ていきましょう。
①自己理解
どこに行きたいのか、将来何をしたいのか。
どの方向にキャリアのベクトルが進んでいくにしても、その人のこれまでが大きく影響してきます。
自分がそもそもどんな人間なのか、これを知る手段は
大きく分けてこの2パターンしかありません。
主観的なアプローチとは主観的に自分への理解を深める作業です。
過去を振り返る自己分析や将来像をイメージすることが代表例になります。
一方、客観的なアプローチとは人や物の手を借りて自分の理解を深める作業になります。
就活サイトによる適性検査・他己分析がこれにあたるでしょう。
自分を振り返るのは大変な作業です。
実際に、過去にインタビューをさせて頂いたGさんは高校時代の経験を振り返ったことが現在の働きに繋がっています。

⇩Gさんのインタビュー記事はこちら⇩
コンサルよりメガバンクを選ぶ。京大卒銀行マンが教える新卒キャリアの選び方
②仮説と検証
Gさんが自己分析より「中長期的に人を支えたい」との価値観に気づいたように、自己理解を深めていると何かしら発見があります。
「自分は誰かを喜ばせることに充実感を感じていたんだなぁ。もしかしたら、エンタメ業界が合うかもしれない」
この“もしかしたら”が出てきたら次のフェーズ、②の出番です。
”検証”は仮説を確かめるための一アクションであると考えて下さい。
具体例としてはインターンシップ・説明会の参加や企業・業界研究がこれにあたります。
仮説を持ってセミナーに参加するのと、なんとなく参加するのとでは学びの質に雲泥の差があります。
一つの仮説に対して、一つ以上の気づき・発見があれば大きな収穫です。
感じたことを自分なりに分析するため、検証結果をメモすることをオススメします。
③納得させる
①と②によって幾ら立派な就活の軸が出来たとしても、相手を説得して初めて就活軸を作る目的が達成されます。
面接であれば面接官、ESといった書類形式であれば人事担当が納得のいくものを作りましょう。
大学でのレポート作成に一定のルールがあるように、就活の軸の伝え方にも一定のルールが存在します。
これらに則ればあとは場数を踏んでいくのみです。
なぜその就活の軸を選ぶのか、突き詰めることで就活の軸の改善へつながります。
⇩就活の軸の伝え方とルールについて詳しく知りたい方はコチラ⇩
【内定者の例文あり】IT業界の志望者必見!就活の軸一覧「53選」を大公開
就活の軸を作る際の心構えと2つの注意点
マインドセット
2節では就活の軸に関わる工程を3つのステップに整理しました。
ですが、就活の軸を考える際に必ず心がけてほしい点が1つあります。
それは、
ということです。
「この就活の軸でいいのかな…」
不安に思う原因は3つのフェーズのどれかに未だ改善の余地があるからです。
時に自己分析シートを見返したり、模擬面接でFBをもらう等“新たな行動”が就活の質をより高めます。
就活全般に関わる大事なマインドですね。
2つの注意点
作成にあたって2つ注意点があります。
3つのステップは一方通行ではありません。
繰り返し①から②へ③から①へ移動することで就活の軸は強化されます。

真面目な人ほど、一つ一つ丁寧にしてしまい、ついつい足踏みをしがちです。
全て着手する必要はなく、できるものから手を付けましょう。
先程もお伝えしたように、フェーズをいったりきたりすることが就活の軸の精度をあげることにつながります。
情報・やることの取捨選択も就活を成功させる重要なポイントですよ。
先輩社員が掲げていた就活の軸の実例
抽象的な部分もあり、飲み込み切れないところもあるかもしれませんが、実際に手を付けてみることで意外と理解を得られると思います。
就活の軸の紹介
ここでは過去に行ったインタビューから2つの事例をご紹介します。
まず一人目はコンサル業界歴5年になるKさん。

①事業を伸ばすことを学べるか
②尊敬できる人がいるか
③コミュニケーションコストが低いか
この3つを就活軸として掲げていました。
⇩Kさんのインタビュー記事はこちら⇩
コンサルって何してるの?現役コンサルタントが語る”泥臭い仕事内容”

2人目はエンジニア職として活躍されるSさんです。
①エンジニア職であること
②小さめの会社であること
③等身大の自分を受け入れてくれること
これら3点を語られていました。
独立という将来的なキャリア設計からファーストキャリアを選んだのも注目すべき点ですね。
⇩Sさんのインタビュー記事はこちら⇩
人ではAIに勝てない。新卒で「未経験のエンジニア職」に就いた大学院卒の選択
就活の軸は”作るもの”
ここに掲載した就活の軸はあなたの先輩にあたる人達のものです。
同時に、彼らの手によって”作られた“ものです。
Career Anchorでは今回の第一フェーズ、自己分析からサポートを行っております。
就活の軸に限らず、就活に関してお困りなことがあればご相談下さい。
