本記事は就活における自己分析のやり方を具体例を用いて、分かりやすく解説しています。
筆者は人材会社での長期インターン経験があり、
現在は就活支援の学生団体でキャリアアドバイザーを務めているため、
数多くの就活生の自己分析を支援しています。
ゆえに、経験に基づくリアルな情報を盛り込んでいるので、ぜひご覧ください。
・自己分析のやり方が分からない
・自己分析のゴールが分からない
・きちんと自己分析できているのか分からない
上記のような方にはぜひ一度読んで頂きたい内容ですので、最後までご覧ください。
自己分析とは?
自分の経験や思考から「長所・短所」「得意・不得意」「価値観」などを客観的に分析し、あなた自身を深く認知する作業です。
しかし、そもそも何のために「自分を知る」という作業をするのでしょうか?
自己分析の目的
自己分析の目的は大きく2つあります。
まず、なぜ自己分析をしなければならないのか、どのような意味があるのかを考えてみましょう。
(1)キャリア選択の観点
・真の自分を客観的に知るため
当たり前ですが、自分のことは自分自身が一番理解しています。
では、客観的に自分のことを言葉で表現することはできますか?
回答例)心配症な性格、1人で状況が苦手 など
なぜそうだと思うのですか?
回答例)○○な出来事があったから など
嘘偽りない真の自分を知ることは、あなたの向き不向きを理解することに繋がります。
したがって、適職を探す上で非常に重要です。
・理想的なキャリアビジョンを描けるようにするため
キャリアビジョン、すなわちあなたの理想とするキャリアです。
例えば、「○○歳で年収600万を目指す」、「5年以内に海外の仕事に携わる」など
では、あなたのモチベーションの源泉は何ですか?
回答例)責任ある仕事を任されること、好奇心が刺激される状況など
結論、それが実現できるキャリアを歩めばよいのです。
自分を知り、理想的なキャリアビジョンを描くことができれば、
あなたが新卒で選ぶべき企業が見えてくるでしょう。
(2)選考における観点
・面接で自分のことを言葉で伝えられるようにするため
面接で重要なのは、あなたがどのような人間かをアピールすることです。
なぜなら、新卒採用において、企業はあなたの人柄やポテンシャルを見ているからです。
面接で人事に上手くアピールするには、あなたのことを言語化して伝える必要があります。
でもそれって中々難しいですよね。
ところが、自己分析を行なう中で、自分を最も適切に表現する言葉は何か??を探しますよね。
よって、選考では、自己分析の結果を踏まえて伝えれば良いのです。
・自分に合った企業から内定を頂くため
就活において、最も避けるべきはミスマッチです。
自分に合わない企業に入社してしまうと、離職してしまいますよね。
また、自分に合っており、かつ志望している企業から内定を頂くためには、
「企業とのマッチ度」をアピールする必要があります。
企業とあなたがマッチしているとアピールするには、
自己分析の結果を踏まえて伝えることが効果的です。
自己分析の簡単なやり方
では、本題に入ります。
具体的に自己分析はどうやればいいのか、例を用いて方法をいくつか紹介します!
過去の経験からのアプローチ
「現在のあなたは”過去の経験”から構成されている」
フロイトの原因論的な考え方かもしれませんが、過去の経験にはあなたの価値観を形づくる要素が存在します。
過去の経験を具体的に言語化することで、自己への理解度を高めることができるでしょう。
それでは、過去の経験から自身の価値観、モチベーションの源泉について言語化してみましょう。
具体例を2つ参考として紹介します。
例)法人営業の長期インターンの経験
当初は営業成績が伸びなかったが、積極的に他のインターン生を巻きこんで、面談することでアドバイスをもらった。
常に競争意識を持ち取り組み、営業のスキルを高めた結果、翌月営業トップの成績を残した。
更に、成功・失敗事例を面談で共有することで、チームの総合成績の向上にも貢献した。
この経験から、逆境でも貪欲に自己成長に励むことが重要であり、順位がつくものは常に本気でトップを目指すべきであることを学んだ。
例)サークルのイベント主催経験
300人の観客を動員した音楽系サークルのイベントリーダーに初めて挑戦した。当初は自分自身がリーダーシップを発揮しなければならないという責任感の強さから、周りに上手く頼れなかった。
しかし、1人では限界があることを痛感し、活動を通して仲間との連携の重要性を学んだ。
そこで自身は全体の指揮統括に注力し、各部署のリーダーに裁量を持たせた。リーダーに対して、ミーティングで目標、納期、現状の課題を共有することで、組織力向上に努めた。
その結果、目標であった観客300名動員を達成し、組織力向上には統率と分担のバランスが重要であることを学んだ。
-参考1-モチベーショングラフ
モチベーションの源泉を知るにはモチベーショングラフの作成が効果的です。
モチベーショングラフとは、どんな状況でモチベーションが上がるor下がるのかをグラフにまとめる、自己分析のフレームワークです。
モチベーショングラフを用いることで、モチベーションの源泉を見つけることができます。
モチベーションの高い時期の共通項は自分に合った環境、低い時期の共通項は避けるべき環境に当てはまるからです。
モチベーショングラフの描き方は以下の記事をご覧ください。
以下の記事で解説していますのでご覧ください!
⇩モチベーショングラフの作り方と目的⇩
【テンプレート付】就活で自己分析に使うモチベーショングラフの作り方と目的
-参考2-SWOT分析のフレームワーク
SWOT分析とは、通常は経営の意思決定をサポートするためのフレームワークです。
自己分析で用いる場合には、以下の英単語の意味に沿って自身の特徴や環境を分類します。
Strength:あなたの強み
Weakness:あなたの弱み
Opportunity:就活市場において、あなたの追い風になること
Threat(外部環境の脅威):就活市場において、あなたの向かい風になること
ある程度、自己分析を終えて志望業界が定まった人がSWOT分析を用いると、
志望業界への適性を見極めることができます。
詳細は以下の記事で解説しています!
⇩SWOT分析のフレームワーク⇩
自己分析にSWOT分析は使えない。正しい目的と正しい使い方を紹介!
-参考3-will、can、mustのフレームワーク
will やりたいこと
can できること
must ゆずれないこと
この3つが満たされる進路があなたの適職です。
詳細は以下の記事で解説しています!
⇩Will Can Mustのフレームワーク⇩
【理想の企業が見つかる!】Will Can Mustのフレームワークを用いた自己分析の考え方
自己分析のゴールは?どこまでやればいいの?
明確なゴールはありませんが、強いて言うのであれば、
「あなたが納得の行く進路を見つけるまで」でよいと思います。
結論、ゴールはない。なぜなら自己分析は一生続けるべきものだからです。
人間は他者と関わりながら生きるため、どんな人間でも必ず外部から影響を受けます。
ゆえに、価値観や思考傾向は人生の中で往々にして変わり得ます。
例えば、「転職」を想像してみてください。
(よくある転職理由)
・前の職場環境が合わなかった
・自己成長のため
・他にやりたいことができた
転職を考える状況では、ほぼ100%価値観やビジョンの変化が生じています。
再度、自己分析が必要である理由が分かりますね。
新卒の段階では、現時点での自己分析をすれば問題ありません。