「マーケティングの仕事は辛いと聞くけど本当なの?」
「なぜマーケティングの仕事が辛いと言われるのだろう」
「マーケティングの仕事に興味があるが辛いと聞くと迷う…」
この記事を開いたあなたは、マーケティングの仕事に興味があるものの
「マーケティングの仕事は辛い」と聞いて不安になっているのではないでしょうか。
この記事では、現役社員の事例を基にマーケティングの仕事は辛いのかについて解説しています。
是非最後までご覧ください!
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目次
マーケティングの仕事内容は?
マーケティングを一言で言うと、
「商品やサービスが売れるための仕組みづくり」のことです。
この言葉の曖昧さからも分かるように、マーケティングが指す活動範囲はとても広いです。
ここでは、マーケティングの仕事内容を詳しくお伝えするために、マーケティング活動を次のように分解して解説します。
調査(マーケティングリサーチ)
調査(マーケティングリサーチ)の大まかな内容は
市場・顧客・競合の分析です。
調査は、外部の会社に頼る方法と自社内で完結させる方法の2種類があります。
具体的に3つのステップで行われます。
①前提確認
「何のために分析をするのか」「調査を通じて何を明確化したいのか」を明らかにします。
②調査の実施
まずは既存資料から活用できるものを探し、
調査方法を決め、それに準じて調査を実施します。
(主な調査方法:インタビュー調査、アンケート調査)
③まとめ
調査で得た内容をまとめてレポート化し、戦略立案に繋げます。
戦略立案
大まかな仕事内容は、マーケティング戦略の立案です。
具体的には、調査データを元に
どの市場の、どんなターゲットに、どのような立場でアプローチするのか
を決定します。
戦略立案は常に、自社独自の価値を、それを必要とする顧客に届けられるのか
を意識することが重要です。
その上で「コストに対する収益性が見込めるか」といった部分も念頭に置く必要があります。
施策立案
4つの観点から、それぞれ施策を立てていきます。(4P分析)
なお4つのPは単体で進めるのではなく、常に他のPとの整合性を図る必要があります。
▼製品開発(Product)
戦略立案で企画された製品を実際に形作っていく段階です。
どこで作るのか、どの材料を使うのか、どんなデザインにするのか
などを決めていきます。
実際は更に細部まで考える必要があります。
例えば「どこで作るのか」の場合、どの工場のどの生産ラインで作るのか、といった部分まで決めます。
▼価格設計(Price)
企業の利益を左右する重要な項目です。
利益率はどの程度にするか、顧客から見た価値を下回った価格か、競合と比較して適切か
などを考えて価格を設定します。
価格の他にも、料金プランや支払い方法なども決めます。
▼流通経路(Place)
メーカーであれば小売店や通販サイト、IT企業であればApp storeや代理店経由の販売が主な例です。
重要なことは、ターゲットにしっかりアプローチできる流通経路を選ぶことです。
▼プロモーション(Promotion)
顧客に製品を購入してもらうためにどのようにして売り込んでいくかを決定します。
具体的には、以下の2点を決めます。
・製品を購入してもらうために、顧客に対して何を訴求するのかを決める
・製品の良さを顧客に伝えるため、どの媒体で、どうやって伝えるかを決める
以上の施策を立て終えたら、実際に実行していきます。
効果検証
効果検証では、施策の実行後、狙った目標が達成できたかどうかを測り、必要があれば改善していきます。
改善の対象は主に施策になりますが、戦略から見直しが必要な場合もあるでしょう。
製品を販売している限りは、改善と実行を絶えず繰り返していきます。
このように、商品やサービスができる前から世に出た後も、マーケティング活動は続きます。
マーケティングを担当する先輩社員の仕事をご紹介
実際に企業でマーケティングを担当する先輩社員の、仕事の事例を見てみましょう。
Webマーケティングの支援会社で働くUさん
私の会社では、顧客企業のWebマーケティングの分析・コンサルティングをしています。
担当する業務は広告の戦略立案です。
どこに何件くらい、どんなターゲットに対してどんな言葉の広告を出すのかを、クライアントの意向に沿って決めています。
⇩Uさんのインタビュー記事はこちら⇩
【就活生必読!】webマーケティング支援会社の知られざる「仕事の苦労」
ITベンチャーでマーケティングを行うHさん
私は企業向けのクラウドサービスを提供するSaaS企業でマーケティングを担当しています。
戦略立案からマーケティング施策の実行まで担当していますね。
具体的な業務内容は、広告運用や外部媒体(BOXIL SaaSやITトレンド等の比較サイト)の活用、メルマガの配信です。
また過去に事業企画で数値分析に力をいれたのですが、現在はそれをマーケティングに活かしています。
⇩Hさんのインタビュー記事はこちら⇩
受注のストーリーまで意識した施策立案!BtoBマーケターが語る仕事の面白さ
外資系製薬会社でマーケティングを行うGさん
主な仕事内容は、市場調査やマーケティング戦略の検討です。
具体的には、
「どのように薬剤を通して患者さんに貢献するのか、そのためにどのようなサポートや情報提供が必要なのか」
などの戦略検討を、様々な情報を基に行っています。
⇩Gさんのインタビュー記事はこちら⇩
製薬会社に就職した現役マーケターの仕事内容と学生時代を大公開
3人のお話からも、マーケティングの仕事内容は様々だということが分かりますね。
ですので、「マーケティングの仕事は辛い」というお話を耳にした際は、
具体的にどのような仕事が辛いのかまで調べるとよいでしょう。
マーケティングの仕事はなぜ辛いのか?
マーケティングの仕事内容が分かったところで、なぜマーケティングの仕事が辛いと言われるのかについて見てみましょう。
一般的にマーケティングの仕事が辛いと言われる理由を3つ挙げてみました。
「正解のない仮説・検証をくり返す」仕事だから辛い
効果検証でもご説明したように、マーケティングの仕事では仮説・検証の繰り返しが必要不可欠です。
全てのユーザーの心理を完全に理解することはできないため、マーケティングの正解は誰にも分かりません。
その中で成果を上げていくためには、トライ&エラーを繰り返しながら最適解を探っていく必要があります。
正解がない中でひたすら仮説・検証を繰り返す業務は、辛いと感じる理由の一つでしょう。
「結果に対するプレッシャーが付きまとう」仕事だから辛い
マーケティング施策の結果は明確に数字で表れます。
マーケティングの仕事において求められるのは、過程ではなく結果です。
そのため結果を出さなければいけないというプレッシャーは常にあるでしょう。
支援会社としてクライアントのマーケティングを担当する際も、自社製品のマーケティングを担当する際も同じことが言えます。
プレッシャーが大きい時やなかなか結果が出ない時には、辛さを感じてしまうこともあるでしょう。
「常に新しい情報をインプットする必要がある」仕事だから辛い
マーケターの仕事は、社会動向やトレンドの背景を読み取り、それを商品コンセプトや広告企画、営業戦略に役立てることです。
この性質上、マーケターには常に社会動向や最新のトレンドを把握する姿勢が求められます。
特にWebマーケティングの分野では、日々新しい技術やサービスが誕生し、移り変わっています。
そのため「少し前まで効果があった手法が今では使い物にならない」なんてこともあるのです。
日常生活の中でも常に頭を働かせる必要があることは、マーケティングの辛い側面でしょう。
マーケティングを担当する先輩社員が感じた仕事の辛さ
Webマーケティングの支援会社で働くUさんは、マーケティングの仕事の辛さを実際に感じているそうです。
マーケティングの仕事を通して、2つの辛さがあると感じました。
1つ目は「相手の都合に合わせて動かなければいけない」です。
支援会社は、お客様のマーケティング活動を支援する立場です。
そのため、突然入ってきた顧客の緊急対応で1日が潰れることも頻繁にありますね。
例えば、GoogleやYahoo、Instagramなどの広告媒体に申請した広告が審査落ちしたとき。
お客様からすると、1日その審査が通らないだけで、数万、大規模になれば数億の訪問者を失うことになるんです。
だから、急いで審査落ちした原因を究明して、次の審査の準備をします。
「相手の都合に合わせて動く」という支援会社の宿命と日々闘っていますね。
2つ目は「スピード感と探求心が求められる」です。
これは広告業界全般で求められるものだと思います。
例えば、Google検索で出てくるページ順位の決定方法は、どんどんアップデートされているんです。
この急速な変化に合わせて、自分のやり方も即座にアップデートできる力が必要だと思いますね。
⇩Uさんのインタビュー記事はこちら⇩
【就活生必読!】webマーケティング支援会社の知られざる「仕事の苦労」
マーケティングの仕事は辛いだけなのか?
ここまでにマーケティングの仕事の辛さを3つご紹介し、Uさんには2つの辛さを語っていただきました。
では、マーケティングの仕事は辛いだけなのでしょうか?
実はここでご紹介した辛さは、いずれもやりがいの裏返しになります。
以下は辛さをやりがいに変換したものです。
・正解のない仮説・検証をくり返す
→経験から学ぶ力を身に付けられる
・結果に対するプレッシャーが付きまとう
→責任感の大きい仕事ができる
・常に新しい情報をインプットしなければならない
→社会のトレンドに敏感になる
・「相手の都合に合わせて動かなければいけない」
→顧客に寄り添える仕事である
・「スピード感と探求心が求められる」
→知識・スキルをアップデートし続けられる
もしあなたが変換後の要素を仕事に求めるのなら、あなたにとってマーケティングは辛さではなく、やりがいになるはずです。
そのような方はマーケティングの仕事に向いていると言えるため、ぜひ検討してみましょう。
マーケティングの仕事は辛いだけでなくやりがいもある
ここまでで、マーケティングの仕事には辛い部分がある一方で、それに見合うだけのやりがいもあることがわかったのではないでしょうか。
結局のところ、入社後に辞めたくなるほど辛さを感じてしまう人はマーケティングの仕事には向いていないはずです。
仕事のミスマッチを避けるためにも、就活生の段階で「自分はどんな仕事が向いているのか」を把握することが大切です。