「等身大のロールモデル」となる若手トップ社員がキャリアを語る、大学生向けインタビューサイト“Career Anchor”
今回は「学生時代に英語を勉強しておくべきか」について考えていく。
キャリアアンカー編集部のキャリア面談でも
「英語は勉強しておくべきですか?」という質問を頂く。
巷では
・TOEICの点数がないと就活に受からない
・英語ができる人は年収が高い
などの世論に流され、とりあえず英語の勉強をする学生が非常に多い。
就活でTOEICは必要なのか
TOEICを運営する一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会のHPでは以下のように就活に効く活用法を紹介している。
この記載でもわかるように多くの企業はTOEICを「参考としている事」が分かる。
ここで重要な事は「要件としている」のではなく「参考としている」という事である。
応募の募集要件に「TOEIC」の点数を入れている企業もあるため「就活に必要ない」とは断言できない。
例えば内定後、入社前までにTOEICの点数が800点を超えなければ内定が取り消しとなるようなパターンもある。
あくまでTOEICの点数はあればよいが、なければならないものではない。
「とりあえず英語をやっておく」などの発想はそもそも安易であり危険である。
就活において見られる事は当然英語以外にたくさんの要素がある。
英語ができると年収が高い?
また
「年収をあげたければ英語を勉強したほうがいい」
とも言われる。
ただ注意すべきは
「英語ができるから年収が高い」のではなく
「年収の高い人は英語ができる人が多い」
という事実である。
例えば年収の高い事で有名な外資系企業であれば
「学歴」→「論理的思考力」→「英語力」の順番で素養、能力が問われる。
つまり英語ができるから年収が高いのではなく、そもそも「優秀」である前提に英語ができるため年収が高いという事だ。
また日系企業では英語を使う人は出世頭であるため「海外とのコミュニケーションが必要な場合」や「海外現地法人に出向するケース」である。つまり
ではなく
という事を理解する必要がある。
当然「英語だけ」ができて年収も低い人、就活がうまくいかない人もいる。
英語ができるだけは意味がない
ではそろそろ「英語を勉強しておくべきか」に答えを出そう。
「今の自分にとって英語以上に大事にすべき事がないのであれば、勉強すべき」
である。
決して「英語やらなくていい」訳ではない。
英語は就職活動のためにやるものではない。
「自己理解」
「熱中している事にのめり込む事」
「業界を知る事」
など人によっては英語よりも
「自分の人生のために今やるべき事」
はたくさんあるはずだ。
英語を今後どう生かしたいかを考え、そもそも勉強時間のコストを割くかを決め、なぜその資格を学んだのか、勉強する中で何を工夫したのかを考える必要がある。
安易にTOEICの勉強をするのではなく、自分にとって「今」勉強する事が本当に必要かどうかを考えて判断して欲しい。
これは英語だけでなく大学生が安易に手を出しがちな「簿記」「FP」「宅建」などのその他資格にも当てはまる。