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今回は、新卒で文系からIT企業に入社し、CRM関係のエンジニア、PMを経験されたYさん。

エンジニアからPMを目指す就活生に必要な要素について、伺った。

エンジニアからPMのキャリアを描く方は必見です!

PMとは?

PMとは、プロジェクトマネージャを指し、プロジェクトの責任者です。

プロジェクト全体の作業範囲、期限、費用を調整し、管理します。

CRMとは?

CRMとは顧客関係管理を指します。購買履歴などの顧客情報を一元管理するシステムです。

主にマーケティングやセールスなどの領域で活用できます。

業界・業種理解が深まる!先輩50人に聞いた就活レポート

仕事内容と働き方

エンジニアの仕事内容

①まずは要件定義をします。お客様組織の担当者から、要望をもらい、それを細部まで掘り下げる工程です。

②要望をもとに導入済みの製品のうち実現できる方法を模索します。

そして提案書をまとめ、お客様組織の担当者へ提案します。

提案が承認され次第、メンバーとともに設定を進めます。

案件に応じて、要望の実現にかかる工数(要件ごとにn時間かかるなど)の見積もりを算出します。

③設定した内容をお客様と確認、すり合わせのためにプレゼンします。(オンラインが多いです。)

私が担当した「CRM業務」の例を一つご紹介します。

通信学校を運営するクライアントの案件です。

要件定義
「過去、学校に見学に来たお客様データをもとに学校の説明会を見学してくれそうな方を判別できるようにしたい」

上記のように定義しました。

作業
CRM(顧客関係管理)ツールを用いました。

要件定義に基づき問い合わせのあった、リード(見込み客)の情報を管理するシステムを導入しました。

結果
顧客は見学予約に対して、確度の高いリードを識別できるようになりました。

そして、マーケティング施策検討と実施に注力できるようになりました。

クライアントには大変満足して頂き、やりがいを感じました。

PM(プロジェクトマネージャ)の仕事内容

同じ案件に参画中の同社メンバーの進捗を管理します。

案件対応の課題をヒアリング、解消したりプロジェクトのナレッジ共有を行い、作業の進捗状況を管理します。

エンジニアをまとめ、プロジェクトを成功に導くリーダー職です。

実際の働き方

テレワークの割合

現在はテレワーク100%です。

プロジェクト次第ですが、
コロナ以降は業界的にテレワークが増えています。

チャットやオンライン会議などでメンバーとやり取りしています。

担当企業数と案件対応の形式

プロジェクト期間は1ヶ月~1年と様々で、勤務形態はプロジェクト次第です。

案件対応の形式は以下2つに分類されます。

①社内受託:月に1~3社を兼務します

②客先常駐:月に1社のみ(案件次第)です

②にはメリットとデメリットがあります。

メリットは、クライアントの声が聞きやすいため、スピード感を持って仕事が進めやすいことです。

プロジェクト単位で常駐するため、チームでのコミュニケーションが密になります。

デメリットは、自社の他のメンバーとのやり取りが少なくなることです。

会うのは飲み会やオンライン勉強会くらいになり、繋がりが薄くなります。

私はプロジェクトを進めやすいと感じるため、客先常駐はメリットの方が大きいと感じます。

現在、一日のスケジュール(PMの一日)はこんな感じです!

9時半 仕事開始
10時 メンバーと進捗状況確認
10時~12時 作業、クライアントやメンバーと打ち合わせ
12時〜13時 休憩
13時〜18時半 業務
18時半 退勤
18時半〜 派遣先で作業があれば残業します
なければ、資格の勉強やプライベートの時間に充てます
23時〜24時 就寝

就活の軸

①「ITで社会インフラを作り上げたい」

②「強みである語学力を活用したい」

以上の2つでした。

①の理由は、ITは社会への影響力が大きく、そこに自分の存在価値を見出せると考えたからです。

それに加え、ITに強くなった自分がどういう姿なのかを想像したらワクワクしたからです。

②の理由は、プログラミングを学習する際に英語力を活用できると思ったためです。

というのもIT業界で扱うプロダクトは英語起源のものが多いからです。

入社後のギャップ

プログラミング学習は好きであり、学ぶことに抵抗がなかったため、ギャップはありませんでした。

また、プログラミング学習の際、海外の技術書を読む時は英語力を活用できました。

文系からエンジニア、PMになれる?

文系でもエンジニア、PMになれます!

文系の学生はスキル面での不安があると思います。

しかし、個人の努力次第で、十分にキャッチアップ可能です。

私も文系でしたが、積極的に社内プログラムを活用し、スキルを習得しました。

そして、PMになるにはエンジニアとして多くの案件をこなし、成果を発揮することがマストです。

文系出身でも、成果を出せば、案件を多く任せてもらえるようになります。

PMを目指す方は第一に優秀なエンジニアを目指しましょう。

エンジニア、PMを目指す学生が留意すべきこと

ミスマッチを防ぐために、以下の3つの事に留意しましょう。

①PMを通して何がしたいか?数あるリーダー職の中でなぜIT分野のPMを目指すのか?

PMでなければならない理由を明確にしましょう。

PMはクライアントとメンバーの板挟みになることも多く、苦労する場面が多いです。

それでも実現したいことは何かを考えましょう。

②どういったプロジェクトに携わりたいのか?それはなぜか?

プロジェクトは業界問わず多様で、システムもSFAやCRMなど様々です。

企業によって、どのような案件に強みを持つのかが異なります。

自分がどのような顧客にどうやって価値提供をしたいかを明確にしましょう。

③エンジニアにとって勉強は不可欠であること。

IT業界は技術の発展が目まぐるしいため、新しい技術を常にアップデートする必要があります。

そのためエンジニアにとって学習は非常に重要です。

私の場合、1週間のうち、

研修時代は、8時間+家で2時間

案件開始後は、

平日は帰宅後、1~2時間
休日は4時間

勉強していました。

PMを志望する学生に必要な要素

PMになるには、以下の4つの要素が必要です。

①コミュニケーション能力

PMはクライアントとメンバーそれぞれ、チャットやオンライン会議でやり取りします。

コミュニケーションを通して、状況を正確に把握することが成果に繋がります。

したがって、コミュニケーションは重要です。

②計画性があり、順序立てて作業ができること(リーダーシップ、調整力)

PMの主な仕事はプロジェクトの進捗管理です。

納期を守るために、リーダーとして綿密な計画を立てることが求められます。

更に、WBS(作業分解構造図)やガントチャート(工程表)を駆使し、業務を調整する能力も必要です。

③やりきる力があること(忍耐力)

プロジェクトは体力的にきついフェーズがあり、不具合への対処など泥臭い場面も多いです。

泥臭いことも乗り切る体力、精神力があるかが肝要です。

④常に学び続けることができること(成長意欲、継続力)

PMになるには、エンジニアとして経験を積み、スキルを向上させる必要があります。

個の力を磨くために、常に学び続ける力が求められます。

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