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有名私立大学大学院を修了後、メーカーの技術職として活躍されているSさん。

今回はそんなSさんに、就職活動時代のお話から現場での働き方大学院と就職の進路選択の分岐点に関してお話を伺った。

業界・業種理解が深まる!先輩50人に聞いた就活レポート

Sさんの大学生活の過ごし方・就活の軸

Sさんの大学生活の過ごし方

関東にある私立大学大学院を修了し、その後メーカーの技術職として働いています。

大学時代は物理と数学が好きで、大学4年・院生の時は自律移動ロボットに関しての研究をしていました。

例えば、レストランに配膳ロボットとかあるじゃないですか。

そのような今後伸びていくであろうと思った技術に関して研究していました。

就職してからも、機械の無人化・自動化に携わりたいと思い、現在の企業に入社を決めました。

就職活動の軸

就職活動の軸としては、2つありました。

①機械の自動化・無人化に携われる

②会社の雰囲気

あと面接の時には言いませんでしたが、関東で働きたいなって思っていました(笑)

①に関しては、大学で専攻していたものをそのまま活かせる仕事に就きたいなと思っていました。

そのために学部卒ではなく、大学院への進学も決めました。

②に関しては、1人でガツガツ働くよりも、チーム感を持って分からないことを聞き合える環境がいいなと思っていました。

理系って、1人で黙々と仕事や研究をするイメージを思い浮かべる人もいると思いますし、実際にそういう方もいます。

ただ私はチームでコミュニケーションをとって、一体感を持って働ける環境に身を置きたいなと思っていました。

最終的にこれらの軸を満たした、現在のメーカーに入社を決めました。

入社後のギャップ

入社後のギャップはなかったです。

同じ企業に入社した研究室の先輩から仕事内容などを詳しく聞いていたからです。

聞きたいことを聞いていたというのがギャップが生じなかった要因だと思っています。

メーカー技術職としての働き方

現在は主に2つの事業に取り組んでいます。

1つ目は、フォークリフトの自動化

2つ目は、モーターグレーダーの量産維持

です。

フォークリフトの自動化

そもそも、フォークリフトとは、下記のような荷物を運搬する運送機器です。

私のチームでは、フォークリフトがコンテナを自動で認識して、無人で正確な場所に運ぶプログラムを作っています。

その中でも私はテスト環境を構築しています。

具体的には、フォークリフトの自動制御プログラムが、どの環境で不具合が生じるかを確認する物理的環境を作っています。

その環境の中でフォークリフトがうまく動かなかったら、先輩が作ったプログラムを見直して、修正しています。

モーターグレーダーの量産維持

モーターグレーダーは下記のような建設機械です。

仕事内容としては、既に出荷されている商品に不具合が起きた際、それを正常な状態に改善しています。

コードを見直して、それを周囲の人にも確認してもらい、不具合の度合いによっては機械の図面を変更することもあります。

1日のスケジュール

基本的には8時半〜18時まで仕事をしていて、その中の1時間が休憩です。

出社して最初の1時間はメールチェックや就業管理などの事務処理を行います。

事務処理が終わったら日によって取り掛かる仕事は様々です。

1日中フォークリフトのテスト環境を構築する日もありますし、モーターグレーダーのコードを確認して終わる日もあります。

私の場合はフォークリフトの自動化と量産維持の両方に取り組んでいますが、前者をメインとしています。

メーカー技術職にマッチした人材と留意点

メーカー技術職にマッチした人材

1番は純粋にものづくりが好きな人だと思います。

私自身は幼いときはレゴブロックで遊んだり、大学時代は研究で何かを作って動かしたりすることに興味を持っていました。

幼い頃の経験がみんなで作っていくっていう今の職業にも通じていまして、やっぱり仕事をしていて楽しいと感じます。

メーカーの技術職を選択する上での留意点

技術職として働く上で覚悟して欲しいことは、仕事内容が配属場所に左右されることですね。

自分がやりたい仕事ができない工場に配属されて、そこで5年くらい働かなくてはいけない友人もいます。

例えば、東京で働きたかったのに大阪勤務に決まって、思っても見なかった仕事を任せられるなどです。

ですので、自分と企業の目指していること、配属方法、各拠点の仕事内容をクリアにするべきです。

そうすれば、ミスマッチも減っていくのではないでしょうか。

大学院or就職

私は院進と就職の迷いはなかったですね。

大学院に行こうと決めていました。

理系の学生が専門的なスキルを身につけられるのは、学部4年生からになります。

1・2年生は教養科目、3年生は専門科目を軽くかじる程度しか学ばない学校が多いです。

大学院に行かずに4年生で少し研究して就職するのであれば、理系の学生である意味があるのかなと思いまして。

大学院に行くことで社会人経験が2年遅れるという事実もありますが、そもそも大学院に行かないと就けない職業もあります。

実際に、私が今働いている工場は20人くらいいますが、全員大学院を修了しています。

就きたい職がある、専門性を身につけたい、研究が楽しいなと思うなら素直に大学院に進学すればいいと思います。

しかし研究には大変なところもあります。

その延長線上で働くことや研究に魅力を感じないのであれば、学部卒で文系就職でも全然ありだと思います。

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