就活の答え合わせが済んだ社会人の視点から、後悔しない就活軸を見つけるインタビューサイト”Career Anchor”

今回は、外資系コンサルティングファームで働くTさんにお話を伺った。

Tさんが入社後に感じたギャップなど、コンサルティング業界を志望する学生必見の記事となっている。

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コンサルタントの仕事内容

私は外資系コンサルティングファームで働いています。

職種は戦略コンサルタントです。

クライアントの理想を踏まえつつ、今後の方向性について選択肢の提示や実現性の有無を調査・提案する仕事です。

その中でもリサーチ業務を中心に活動しています。

去年この仕事に就いたばかりなので、まだ分からないことだらけですね(汗)

上司や同期と緊密に連携する中で、いろいろと学んでいます。

仕事を効率的に進めていくうえでも彼らとのチームワークが何よりもカギになってきますね。

仕事の流れとしては、

①クライアントの理想と現状の把握
②原因と施策の仮説構築、及び検証
③クライアントへの提案資料作成

といったように進めています。

有料データベースやクライアントから直接情報を入手することもあります。

しかし大半はなんとグーグル検索がメインなんですよ(笑)

1日のスケジュール

9時にパソコンを開き、18時には終了します。

毎日30分程の会議をしてから、その後はほとんどリサーチをしていますね。

プロジェクトによって忙しい人は24時を超えることもあるそうです。

今はフルリモートで、オフィスに出社することは少ないですが、まれにクライアント先に常駐することもあります。

Tさんが掲げていた就活の軸

就活では2つの軸を持っていました。

安定した給料

給料の良さが一番大きいですね。

新卒でもらえる給料は、一般的な日系企業と比較するとコンサルの方が断然多いですから。

お給料が高いとその分可能性もぐんと広がります。

「充実した生活を送りたい!」と考えるならコンサルがオススメですね。

飽き性の私にピッタリだった

私の性格上、日系企業は合わないと思っていました。

年功序列で、毎日がルーティンワークの職場には耐えられないなと。

また、営業もなんとなく苦手で毎日数字に追われるような職業につきたくありませんでした。

業界の異なる多くの会社と仕事をすることは飽き性の私にとって、とても魅力的に感じましたね。

コンサルでは若手が直接的に営業活動を行うことはないので、その点についてもこの職業にフィットしているかなと思います

外資コンサルへ入社した理由

安定した給料を獲得できるのは非常に魅力的でした。

そもそも私の業界は給料が基本的に高いんですよ。

というのも、これには「2つのからくり」があります。

1点目にクライアントが払う給料が高いこと

2点目にコンサルは主に人件費しかかからないので、その分給料に回せる

この2点があるので基本的に給料は安定して高いんですよ。

「経営の上流に若いうちから関わりたい」そんな思いもありました。

きっかけは日系企業への就職を考えたことです。

日系企業に新卒で入社した場合、何か大きなことに関われるのは数十年後になってしまいます。

そんなに待っていられませんでしたね。

自社との運命的な出会い

数ある会社の中でも私の会社は特に突出している印象を持っていました。

この企業のインターンに参加する学生の質の高さにはド肝を抜かれましたね。

「これがコンサル、これこそ私が求めていた会社だ!」と。

社員の優秀さといい、雰囲気といいすべてが圧倒的でした。

外資コンサルでの気づき

若手に求められるもの

調べた結果を多角的に分析し、クライアントの求める提案につなげる能力が一番求められますね。

コンサルでは特に求められるのですが、様々な角度で物事を捉えるのは本当に難しいですね。

また、戦略コンサルの仕事は裏付けが命です。

なぜなら私達の仕事が戦略を提案する仕事だからです。

企業の理想像を実現するための手段、つまり戦略はいくつもあります。

何となくやっても、それっぽいものはできてしまうんです。

だけど、それだと上手くいくか確証はない。

だからこそ裏付けが重要になってくるんです。

コンサルで働いて分かったこと

待遇面や職場環境は思っていた通りでした。

プロジェクトごとに様々な業界の人と関わることができたので。

しかし、時間が経つにつれ不安を感じるようになりました。

幅広い知識を吸収できる一方で、知識が薄く広くなってしまうんです。

特定の業界で働き何年か経つと、ある程度その分野に詳しいプロフェッショナルになれます。

しかし、コンサルタントだと特定の分野に特化したプロフェッショナルになるのが難しくなってしまうんですよ。

薄く広い知識を付けていっても社会に通用していないのでは、と思ってしまいます。

私自身何度もやめたいと思いました。

しかし、他の業界に転職しようとしても活躍できる保証はどこにもありません。

加えて、転職で給料が落ちてしまう可能性もあります。

特に日系の事業会社だと、給料が半分くらいになってしまう。

そんなことを考えるとなかなか踏み出せないんですよね。

給料の高さが悩んでしまう要因になっています。

キャッチアップはとにかく大変!

コンサルはプロジェクトを進めていく上で、担当するクライアントの業界や競合などの知識を吸収しなければなりません。

本や雑誌などから業界の特徴をつかむことで、よりクライアントへのベストな提案につなげるコンサルタントも多く見られます。

私は本に関しては全然読めていないのが実情です。

まだ触れていない情報や知識を後から追って理解、把握するとなると、かなり大変な作業になります。

そもそもプロジェクトがすごい細かい単位で継続しているので、かなり深読みしなければ、ついていけない業界なんですよ。

時間はすごくかかります。

元の知識にもよりますが、1週間ぐらいはキャッチアップできてないと思います。

まず、プロジェクトのことを知らなきゃいけない。

その業界についてとか広いことよりも、担当するプロジェクトについて細かく知る必要があるんですよね。

社員の優秀エピソード

上司や同期など、考える力の強い人が多いですね。

例えば、議事録を作成する際、私は4行でまとめるのがやっとなんですが、上司は1行で完結にまとめることができます。

データの見方に関しても上司や同期は幅広い知見をもち、様々な角度でデータを捉えて分析しています。

自分の爪の甘さを感じるとともに、相手の思考力の深さに驚きますね。

コンサル志望へのアドバイス

コンサルは頭がいいだけでは通用しません。

チームでの仕事が多いことからチームワークが何よりも求められます。

なので、就活では協調性がよく見られていますよ。

どれだけ優秀な人でも、他者の意見を聞かず、自分の意見を貫き通すのはよくないです。

就活の苦いエピソード

当時就活生だった私がグループワークを受けたときに、意見を貫き通す人がいて、チームの雰囲気は正直言って最悪でした。

私自身もチームの空気にのまれ終始イライラしてしまいました。

人事の方はそのことに感づいたのでしょうね。

次回の面接に呼ばれることはありませんでした。

更に、初めの成果物のできがよくても、更に良い物へ改善できない人は選考に落ちている印象を受けます。

社員のフィードバックを素直に受け入れて、自分のものにしているのかで勝敗が決まると思いますね。

また、別にケース面接で筋のいい結論にたどり着く必要はないです。

その最後の結論が良くても、その途中の仮説やロジックが適当だったら意味が無いからです。

改めてコンサルティング業界では、ロジカルシンキングが大切だと思います。

コンサルの就活は時期が早いので、早めの準備が必要です!

お忘れないように。

Tさんの就活の答え合わせ