「等身大のロールモデル」となる若手トップの社員にキャリア論を聞く、大学生向けインタビューサイト”Career Anchor

今回は、大阪の国公立大学を卒業後、旅行系スタートアップ企業に入社、現在は新たな会社の創業に携わるUさんにお話を伺った。

実は5大商社の内定を辞退してスタートアップを選んだと語るUさん。

その根底にはどのような思いがあったのだろうか。ロールモデルとなる先輩のリアルを、そのままお届けする。

業界・業種理解が深まる!先輩50人に聞いた就活レポート

観光スタートアップでの仕事内容

私は社員数が60名ほどのスタートアップ企業でインターン時代を含め3年ほど働き、現在は新たに会社の創業メンバーとしてジョインしています。

新卒1年目からいきなり民泊事業のリーダーを任され、インターン生のマネジメントをしていました。

ひたすら新規開拓のテレアポ業務を行い、年間で600施設の掲載許可を獲得。

その成果もあって、同年の社内MVPを受賞することができました。

2年目も営業で週5日のうち4日は外に出ていました。

一番過酷だった時には
1日目:長野の上高地

2日目:群馬の草津

3日目:福島の会津

4日目:東京
というスケジュールでした(笑)。

深夜に現地へ着き、ご当地料理なんて食べれず、コンビニでご飯を買ったのを今でも覚えています。

そのような生活の中でも、仕事自体は楽しく、好奇心を満たしてくれる存在だったので、苦痛などは感じませんでした。

むしろ民泊やホステルについてもっと知りたいと思い、敢えて家を持たず、外泊でいろんな所を泊まり歩く生活をしていました。

そういった意味では仕事のオンもオフもない生活でしたね。

スタートアップで働く上で意識した事

「考えるよりもとにかく行動」

を意識していました。

最初のうちは、私自身民泊の「み」の字も知らない状態で、会社としても知見がある人がいませんでした。

そのような中で、この分野の第一人者になって結果を出したいと思っており、とにかく行動して知識を得ていきました。

実際にひたすら現場に赴いては話を聞き、課題を見つけて業界理解を深めました。

また成果を出すために与えられた仕事は全て断らず、とにかくやってみました。

同様に、上司などからアドバイスをもらった際には「まずは深く考えずに言われた通り実行する事」を意識していました。

業界・業種理解が深まる!先輩50人に聞いた就活レポート

なぜ今のキャリアを選んだか

将来の選択をする際に

「自分の将来が想像できない方を選ぶ」

というのが私の哲学です。

例えば、自分のキャリアの3~5年後を考えるとします。

会社の先輩を見れば「このくらいの役職で、こんな業務をやっている」という自分を想像できますよね。

ただ「想像できた」という事は、自分も順当にその成長曲線に沿って成長するという事じゃないですか。

つまり、未来が見えている。

それって凄く勿体ないと思ってしまいます。

もしかしたらそれ以上の成長曲線を描ける可能性があるからです。

また「その先が見えている」状態は、自分の「手の届く範囲にある」ということで、居心地が良い状態だと言えるでしょう。

しかし、居心地が良い状態では成長は起こらないと思っています。

いかに自分にとって居心地の悪い状態にチャレンジするかが成長する上では重要、というのが私のキャリア観です。

成長を求める理由

自分のモチベーションの根源には

「知的好奇心をいかに満たせるか」

があって、旅行と同じく仕事でも、自分が見た事ない新しい景色を見に行きたいです。

ただ、成長しないと仕事の役職も変わらず、見えるものや得られる経験が少なくなります。

だから新しい景色を見るために、常に自分をアップデートして上に上がっていきたいです。

また、苦しい瞬間があったとしても、やり続ければ基本的に人は右肩上がりで成長すると思っています。

なので、苦しさは成長の過程だと思っているので気にならないですね。

業界・業種理解が深まる!先輩50人に聞いた就活レポート

学生時代の過ごし方

学生時代は新しい自分を見つけたいと思っており、フットワークを軽くして様々なことに挑戦していました。

イベント会場の運営やスポーツ大会の運営、就活相談所など、多い時は6個ほど同時進行していて、パンクしていましたね(笑)。

フットワークの軽さは今にも生きていると思いますが、隣の芝が青く見えて転々と横写りしていたことは良くなかったと思います。

学生時代にすべきこと

自分が面白い・やりたいと思えることにチャレンジすること、やりきった経験を作ることだと思います。

また、何にモチベーションや欲望があってどういうことに喜びを感じるのか、といった自分の無意識を顕在化し、客観的に見れるようにすることですね。

それによって、自分がどういう人物なのかに気づくことは大切だと思います。

業界・業種理解が深まる!先輩50人に聞いた就活レポート

異例の就職活動

最初は大企業志望で就活をして、5大商社から内定を貰っていました。

しかし蓋を開けてみると、他の内定者は優秀なのに安定志向な人ばかり。

また、人事の方から「実は起業したいと思っているけど半ば諦めている」というお話しを聞きました。

そのようなこともあり「ここにいたらダメかも」、「やりたいことが見つからないかも」と思い、内定式の前日に内定を辞退しました。

大企業志望というのは、自分の中では承認欲求を満たすためだけのものだったのかもしれません。

それならば、自分が本当にやりたいことを選びたいと思いました。

その後、ベンチャーやスタートアップの方が自分には合うのではと思いながら再度就活をしていました。

そしてある人材ベンチャーの代表の講演会に参加したときに「この人凄いな」と感じ、そのまま面接受けて内定を頂きました。

当時は、「若くして裁量権やリーダーシップを持つ人がロールモデルとして存在する」ような企業で働きたいと思っていましたね。

人材系のベンチャー企業から内定を貰っていましたが、社会に出る前にどこかの会社で働き刺激を受けたいと思いインターンを探していました。

そんな時に、旅行系のスタートアップ企業を見つけ、元々旅行が好きだった事もありインターンを始めました。

半年で辞める予定でしたが、あれよあれよと様々な業務を任され、最終的にはここで働こうと決意しました。

ベンチャーでうまくいかない人の特徴

会社自体の変化が激しいため、その変化に自分自身も対応して成長していく必要があります。

なので、変化を怖がったり、順応できないような人にはしんどいのかなと思います。

業界・業種理解が深まる!先輩50人に聞いた就活レポート

将来のキャリアビジョン

今後のキャリアについてはそこまで考えていないです。

ただ、自分の想像を超えていけるようなキャリアを歩みたいとは常に思っていますね。

やっぱり人間は
「居心地の悪いところで成長するもの」
だと思います。

そういった環境に身を置いては自分のキャパを広げていく、ということを繰り返していると思います。

なので、自分は死ぬまで不確実性の中で生きていくのだろうなと思います。

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