今回は、キャリアアドバイザーとして年間1000人の学生を見てきたFさんが考える、学生時代にやるべきことを伺った。

学生時代、留学生やバックパッカーとして海外を飛び回っていたFさん。

入社後は、自身が就活で悩んだ経験を生かし、学生一人ひとりに合ったキャリアを提案してきた。

圧倒的な経験と実績を持つFさんに、学生の宝物「時間」の活用方法をお聞きした。

業界・業種理解が深まる!先輩50人に聞いた就活レポート

現在の仕事内容

私は、人材系メガベンチャーで新卒採用領域を担当しています。

1・2年目は、キャリアアドバイザー(CA)として学生とガッツリ関わっていました。

毎月70〜100人、セミナー等を含めると年間約1000人の学生と話していましたね。

2年目には支店リーダーに選ばれて、全社ベストセールス賞をもらいました。

4年目の現在は、新卒をターゲットにした事業開発にあたっています。

市場調査、他社分析を重ね、実際の運営方法やコンテンツを練り続けています。

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学生時代の過ごし方

私が学生時代にやっておくべきだと思うことは、大きく2つです。

①自分の枠を飛び出す経験

1つ目は、自分の壁や限界を超える経験です。

海外に行きづらければ、滝行、山登り…何でもアリだと思います。

自分の中でチャレンジングだと思うことを、とりあえず予定しておく。

ただ、その予定が近づくと不安で気が重くなります。

それでも、勇気を出して体験して、初めて味わえる楽しさを知っておいてもらいたいです。

②大人と関わる経験

2つ目は、社会人とたくさん話してロールモデルを探す経験です。

広い選択肢の中から、自分で将来の道を選ばななければならない時代。

自分だけで考えようとしても、どの道が良いかなんてわからないんです。

だから、いろいろな大人の話を聞いた上で、「自分っぽいかも」という道を開いて欲しい。

そのために、「社会人のいるコミュニティ」「企業の長期インターン」はおすすめです。

私自身、地域の海外交流コミュニティに入っていたおかげで、いろいろな大人と話して広い世界を知ることができました。

また、インターンは、ガクチカになるだけでなく、いろいろな働き方を見て視野を広げられると思います。

Fさんも外の世界に飛び込んでいた

私自身も、学生の頃は積極的に海外に出て、世界中からたくさんの刺激を受けていました。

四国の小さな世界で育った私が海外に目を向け始めたのは、学習塾で英語を勉強し始めてからです。

学ぶことで世界が開ける感覚にワクワクしました。

留学に行きたいと思うようになったのは、この頃からだと思います。

大学前半:留学への準備期間

大学1・2年の間は、留学準備とサークル活動が中心でした。

学校経由の留学だったので、試験や面接対策をしたり、英会話スクールに通ったりしていましたね。

小さい頃からずっと行きたかった留学のために、コツコツ準備を重ねていました。

入っていたサークルは、テニスサークルです。

ただ、特にテニスをしたいわけでもなかったので(笑)、応援や企画などをしていました。

大学後半:いざ、海外へ

そして、大学3年の1年間、アメリカ留学に行きました。

アメリカでは、留学生向けの交流イベントに積極的に応募していましたね。

でも直前になると、知り合いもおらず不安で、行きたくなくなってしまって(笑)。

それでも勇気を出して行ってみると、毎回いろいろな人の価値観や背景を知れるんです。

未知のものを自分のものにするのが楽しくて、「やっぱり挑戦し続けたい」と思えました。

帰国後は、国際交流サークルに入り、テニスサークルと同じく企画側に携わっていました。

自分の企画がカタチになって、周りが喜んでくれるのがとても嬉しかったです。

また、学校が終わってから就職するまでの半年間で、バックパッカーとして約15か国を回りました。

自分の限界を超える、かつ、時間がある今しかできない挑戦ができた良い経験です。

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就職活動について

学生時代は精力的に活動していましたが、就活には、すごく悩みました。

私は留学に行っていたので、インターンや企業説明会に参加し始めたのは3年の11月くらいでした。

常に素直さを忘れないで

最初に持っていた就活軸は、「海外で活躍できる」「知っているブランド・商材」の2つ。

そして希望通り、海外輸出中心のメーカーから内定をもらいました。

でも、そこで働くのが具体的になり始めたとき、なぜか嬉しいと思えなくて。

そこで、もう一度モチベーショングラフやWill-Can-Mustなどを使いながら、就活の軸を考え直しました。

すると、実は本当の自分を理解できていなかったことに気づいたんです。

ここで本当の軸を確認できたことで、今の会社を選ぶことができました。

今の会社は、人材の事業だけに絞らず「貢献性のあるものならなんでもOK」という考え方なんです。

助けたい人ややりたいことが新たに見えたときに、会社内でできることの選択肢の広さにワクワクして入社を決めました。

自分の気持ちに素直になって考え直せたからこそ、今いきいきと働けているのだと思います。

最後に信じられるのは自分

就活中、私は、「周りに惑わされないこと」を強く意識していました。

まず第一に、周りの友達や先輩の動きを気にしすぎないことは重要です。

そして、大学主催の説明会などでも「とりあえずいろいろな企業をみてみよう」と言われることがあります。

でも「とりあえず」なんて言われても、見なければならない企業が多すぎるんです。

自分の基準で考えられるようになるために不可欠なのが、自己理解。

そして自己理解のためには、自分の壁を超える経験と、自分を見つめることが重要なのだと思います。

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キャリアビジョン

私の大きな目標は、「『明日を生きるのが楽しみ』と思える人を増やすこと」です。

私は、就職だけでなく、結婚、出産など人生の様々なターニングポイントで困っている人の助けになりたいと思っています。

結局は、自分が「誰かを支える」仕事をしていて楽しいから。

こうして自分のためにしていることが、実は相手のためにもなっているという仕事ができれば良いなと思っています。

将来的には、誰かの人生全体をカバーできるような事業に携わりたいです。

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