学生時代から「自己成長」を追求し続けてきたLさんが語る、新時代のキャリアプランとはどのようなものなのか。
そしてインタビューを通して見えてきた、NG企業の意外な共通点に迫る。
今回は自らの市場価値を高めたい就活生にとって、目から鱗な情報を盛りだくさんでお送りします。
コンサル時代の仕事内容
私は外資系コンサルティング会社に新卒入社し、現在はITベンチャーへの転職が決まっています。
コンサルの契約上、詳細な業務説明は難しいですが、マネージャーが取ってきた案件の実行、が我々のスタッフ仕事でした。
1年目は資料作成を行ったり、会議の議事録を担当したりといった業務が多かったです。
それでも現場は僕とマネージャーの2名で回していたので、お客さんに直接提案する機会は沢山ありました。
マネージャーと相談して自分の考えが取り入れられる機会も多々あり、若手から様々な体験をできました。
入社後に知ったコンサルのリアル
同期の中でも、例えばコンサルの幅広い知識を既に身についている人や、インターンによる社会人経験が豊富な人もいました。
そして、大学院卒の人が多く、学部卒はむしろ少数派で3割といったところでしたね。
とにかく既に社会人としてのスペックを兼ね備えている方が多く、面食らったような印象を受けました。
勤務時間はやっぱり長め
あと、働く時間は他の企業より長いですね。
平均すると、一日あたり12時間~13時間くらいだと思います。
長時間ずっと頭を使い続ける経験は学生時代に少なかったので、このライフチェンジは自分の中で大きかったですね。
ただ最近はワークライフバランスについて厳しくなっていて、残業時間も正確に管理されている状態です。
入社1年目と2年目でも勤務時間は全然違いました。今も変わり続けているのではないでしょうか。
自己成長が最大のモチベーション
私は自分の知見を深める、スキルを高める、という点にモチベーションを置いていました。
もちろんお客さんに対しての誠意や、社会に対して何か貢献したいという意識はあります。
しかし、その点に執着しすぎると相応のリターンが返ってこなかったときに辛くなってしまうのです。
例えばクライアントからの感謝を求めてしまうと、それが無かったときに落胆してしまいます。
私自身は業務から得られる知見や自身の成長に繋がるような経験に、大きな価値を感じていました。
実際、日々業務をこなしたり、ランクが上がれば自分の裁量が大きくなっていきます。
新しい業務の担当や、責任の拡大につれて「自分自身のスコープの広がり」を実感できる点は、コンサルワークの魅力でしょうね。
学生時代の過ごし方
学生時代の印象的な経験は、2年生を終えてから10か月間、休学してイギリスのロンドンに留学したことです。
語学留学だったので期間も選べましたし、学校間の縛りもなく、自由に過ごせました。
ぼーっと生きてたら他の人と差がつかない
留学を考えたきっかけは、大学1年時に友人とタイへ行った際、英語が全く通じなかったことです(笑)
このままでは今後、仕事や遊びで不自由してしまうと感じ、そこから英語の学習意欲が高まっていきました。
それに加え、他の人と差を付けるためにグローバルな視点で物事を捉えていきたいと思っていました。
最後は祖父の一声が決め手となり、留学を決心したことを覚えています。
留学で得たのは「鳥の目」
留学前と後で一番変わった点として、広い視野で物を考えるようになったことが挙げられます。
単純に海外のニュースに着目するようになり、社会や政治も日本と他国を比較して考える癖が付きました。
留学の体験は私にとって、「虫の目、鳥の目、魚の目」でいうところの「鳥の目」が身につくきっかけになったと感じます。
要するに、俯瞰して考えることの大切さを学びました。
学生生活は「やりたいことを突き詰める」最後のチャンス
例えば夏休み。2か月間何をしてもいいなんて時間は、社会人になると確保できません。
そうであれば、学生時代は本当に興味があることを突き詰めてやるべきです。
京大生の鶏を卵から育てて食べる取り組みへ注目が集まった時もありましたが、このように「命を育てる」でもいいです。
とにかく、何か一つのことに時間をかけて取り組むことが、一番大事だと思っています。
人事がイケてない会社はNG!?
私が就活中の頃、人事がイケてない会社はないなと、思っていました(笑)
企業は「ヒト・モノ・カネ・情報」で成り立っていると言われています。
私はこのなかの重要な要素である「ヒト」に、お金を投資できない企業を信用していませんでした。
そもそも「ヒト」に投資する必要がないと考えている企業とは、私が働くうえでの価値観が合わないのではないかと考えていました。
ただ、「イケてない」という言い方は様々な捉え方があります。
私の場合、矛盾したことばかり言っていたり、そもそも本質とズレた発言をしていた人の印象が悪かったです。
将来のキャリアビジョン
なぜ転職をしようと思ったのか
この話は、そもそも私がなぜコンサル会社に入社したのかという点に大きく関わってきます。
コンサルは銀行と違って融資ありきのクライアントワークではなく、顧客と一緒に課題を探ることが大切になってきます。
課題解決の目的は一緒でも、ビジネスの構造上、銀行は融資で解決することが求められ、メーカーなら自社製品を売る必要があります。
コンサルの場合、「一緒に考えること」に対してお金が発生しているため、クライアントにとって真に必要な提案が可能です。
その点にも大きな魅力を感じていましたが、入社を決めた一番の理由は「自己成長をするため」です。
大学では「スポーツ健康科学」について学んでいました。
しかし、スポーツメーカーやスポーツ組織などに、キャリアを狭める必要はないと感じていました。
まずは優秀な人が揃う環境に身を置き、キャリアアップを目指したいという意思からコンサルを選択しました。
転職も視野に入れながら、どの道に進もうと輝けるような土台を築く、ということが私の狙いだったのです。
つまり、今回の転職はあらかじめ想定していたようなことで、“次のステップに進む” といった感覚でしょうか。
コンサルの限界
コンサルはクライアントとの付き合いが長くて2年程で、1つのプロダクトやサービスなどの成長に伴走できないことが多いです。
企業文化の面や権限的な問題もあるのですが、その点で自分が介入しきれないやるせなさを感じていました。
そこで自分たちでプロダクトを所有しており、なおかつ高成長フェーズにあるような会社に惹かれたのです。
「自分自身も一緒に成長していきたい」という想いでIT系のベンチャー企業に転職しようと決意しました。
将来を予想しても無駄なだけ
私は10年後以上先のことを予想しても無駄かなと思っています。
きっとスマホも無くなると思いますし、フルリモートで「誰がどこにいても何でもできる」世界観が待っているかもしれません。
当たり前が変わりゆく世の中で、10年後自分が何をしているのか、全く予想がつきません。
ひとまず、5年後にはそれなりに役割あるポジションで海外の事業などにも取り組んでみたいと思っています。
何かしらチャレンジしていくことが、私にとって面白い人生なのだと考えています。