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今回は、人気レシピアプリのプロダクトマネージャー(PdM)であるTさんにお話を伺った。

大学院生時代に起業し、旅行業界から現在のお仕事に転職されたTさん。そのリアルな経験をお伝えしたい。

業界・業種理解が深まる!先輩50人に聞いた就活レポート

プロダクトマネージャーとは

僕は、ITベンチャー企業でプロダクトマネージャー(PdM)として働いています。

担当はレシピアプリの開発で、昨年転職したので現在2年目です。

プロダクトマネージャーの仕事

プロダクトマネージャーの仕事は、プロダクトのユーザーの満足度を上げることです。
(※プロダクト=製品や商品、サービス)

ユーザー課題を解決して顧客満足度を最大化するために、プロダクトを立案・改善する役割を担っています。

仕事の流れ

まず、お客様の声やユーザーの利用状況などのデータを分析して、ユーザー課題を捉えます

例えばレシピアプリの場合、「レシピに悩む時間を減らしたい」という声などがユーザー課題です。

その課題を解決するために、既存プロダクトの機能改善のロードマップ(中長期計画)、または新しいプロダクトの企画を作ります

ユーザーがレシピに悩む時間を減らすには、「レシピをより早く見つけられるレシピ検索機能を作る」などが解決策として挙げられます。

そして、細かい機能やマーケティング企画などの戦術を立てて実行する。

この際に、数人〜数十人のチームメンバーに役割を振り分けます。

エンジニア、データサイエンティスト、デザイナーなどさまざまな職種の方を含めたチームで、リリースまでデザインや開発を進めます。

企画のリリース後は、プロジェクトの効果を調査し、また新しい企画を作る。

このサイクルを繰り返して、より良いユーザー体験の継続的な提供を目指しています。

PdMに求められるスキル

PdMのみる分野としてはビジネス・デザイン・開発の三つがあります。

どの範囲も最低限の知見はカバーできていないといけません。

専門的な部分はプロに任せつつ、基本的なところは自分でも手を動かして、プロジェクトを進めていますね。

1日のスケジュール

今はほぼリモートワークで、9時から17時くらいまで働いています。

1日のうち、3分の1から半分くらいはミーティングです。

それ以外で、担当部分のデータを分析したり、新しい企画を考えたりしますね。

僕は家事や育児などもあるので、限られた時間で仕事を終わらせるようにしています。

Tさんのキャリアと就活

TさんがPdMになるまで

実は、大学院生の頃、2年間休学して訪日外国人観光客向けのガイドツアー会社を経営していました。

その後、友人の紹介で民泊運営のベンチャー企業に入社します。

1社目では新規事業開発を担当していて、宿泊施設を運用管理するシステム事業、宿泊施設の運用事業を作りました。

そして、現在の2社目で、プロダクトマネージャーに方向転換しました。

転職した理由としては、二つ挙げられます。

専門的な知識や技術が必要な仕事をしたいと思ったこと

・1社目でシステム事業を作る中で、仕様検討や機能改善する仕事が自分に合っていたこと

元々事業や商品企画に興味があったので、エンジニアではなくプロダクトマネージャーに職種を絞って転職活動をしました。

視野に入れていた会社

IT企業の中でも、プロダクト開発に重点をおいている会社を見ていましたね。

例えば、レシピサイトのクックパッド。

優秀なエンジニアが多く、検索機能の裏側はかなり凝っています。

また、内資外資両方見ていて、アメリカ西海岸のIT企業も数社受けました。

最終的には、エンジニアドリブンでカルチャーがフィットしそうな今の会社に入りました。

PdMになってわかったこと

プログラミング学習は今のうちに

プロダクトマネージャーになりたい学生は、プログラミングで何かプロダクトを作っておくと良いと思います。

いちばんの理由としては、エンジニアと話すときの前提知識の共有の手間が減ることです。

知識があれば、仕様を詰めているときに「この仕様の要件は、開発にとって落とし穴になるだろうな」など、注意すべきポイントが理解できます。

そのため、仕様検討やプロジェクトの進捗もスムーズです。

逆に、エンジニアの方も「この人は開発側のことをわかってくれる人だな」と一目おいてくれることもあります。

業務が多岐にわたるプロダクトマネージャーだからこそ、学生のうちに専門的な勉強をしておくと良いと思いますね

働き始めてわかったIT業界の特徴

今のIT業界は、ネット広告やSaaSなど、新しい事業ドメインがどんどんできています。

業界の潮流やスピード感に合わせて事業を成長させられれば、かなり伸びる事業を作ることができます。

逆に不動産などの成熟した業界は、歴史が長く規制も多いです。

国が定めた細かい規制に従って経営しなければならないため、事業を伸ばしにくい業界ではあると思います。

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