就活の答え合わせが済んだ社会人視点から、後悔しない就活軸を見つけるインタビューサイト”Career Anchor”

国立大学を卒業後、SaaS企業のインサイドセールスで活躍されているNさん。

今回はそんなNさんに、

・就職活動
・インサイドセールスの仕事内容
・ファーストキャリアでインサイドセールスを経験する意義

に関してお話を伺った。

業界・業種理解が深まる!先輩50人に聞いた就活レポート

Nさんの仕事内容

Nさんの経歴・仕事内容

SaaS企業でインサイドセールスを担当しており、チームリーダーも務めています。

インサイドセールスの目的は、商談の場を作ることです。

その場を作るため、電話やメールを武器に、企業へアプローチしています。

私の場合だと、特に中小企業をメインにアプローチしていますね。

チームリーダーとしては、チームの目標達成に向けて行動しています。

自分も企業に架電やメールを行いながら、チームメンバーのサポートをしていますね。

具体的には、成果を出し切れていないメンバーの課題を特定・解消したり、モチベーション管理などを行なっています。

SaaS企業の4職種

SaaS企業ではお客さんに接する職種がインサイドセールス以外にも、他に3職種あります

マーケティング・フィールドセールス・カスタマーサクセスです。

まずは”マーケティング”が顧客のリストを獲得します。

次に”インサイドセールス”が電話やメールを用い、顧客にアプローチして商談の場をフィールドセールスに繋ぐ。

“フィールドセールス”が商談でサービスを案内して契約獲得を目指し、

最後に”カスタマーサクセス”が、継続してサービスを利用してもらえるようサポートする体制です。

※仕事内容は一例です。

「言葉」で人の心を動かすインサイドセールス

改めて私が担当するインサイドセールスの目的はフィールドセールスに「商談の場」を繋ぐことです。

まずは顧客の現状を正確に把握して、困りごとに目を向けてもらえるよう動きます。

困りごとに目を向けてもらえた先に、サービスの提案に向けた「商談の場」を創出しています。

商材ごとに創出すべき機会が異なるため、商品によってヒアリング内容が異なるんですよね。

例えば、営業活動に役立つ商材であれば営業活動の把握を、経費精算に関する商材であれば経理の状況を聞く必要があります。

そのため、その業界の知識をインプットしたり、デジタル化の部分での困りごと等を事前に理解していなければなりません。 

無形商材だからこそ顧客の現状や方向性を把握し、そこからソリューションを提案していく必要があるのです。

また、インサイドセールスでは電話やメールで会話しなければならないため、顧客の心を動かすために使えるのは言葉だけです。

一定のマナーを守りながら信頼を獲得し端的にわかりやすく伝える工夫も必要になってきます。

インサイドセールスと他部署との連携

▼マーケティングとの連携
顧客のアプローチ対象が適切か、というようなフィードバックを伝えます。

例)セミナーで集客した対象が商材の受注に繋がる顧客なのかなど。

▼フィールドセールスとの連携
フィールドセールスに繋いだ「商談の場」が「受注に繋がる場」だったかどうかを確認

例)架電時にヒアリングした情報から、お客様に対しての「価値提案の土台」となる仮説情報を連携します。

インサイドセールスが、どのような商談にすると受注に繋がるのかを仮説ベースで考え、フィールドセールスに繋ぐんですよね。

その「商談の結果」をフィールドセールスからフィードバックを貰います。

当時の就活軸、入社後のギャップ

Nさんの就活軸と、新卒入社した結果

当時、就活にあたって誰かの下で本気で働いてみました。

その時、仕事に対して否定的な感情を持ちながら働きたくないなと思いました。

今日も嫌だなって思いながら働いて、金曜の夜にやっとおわったなって上司の愚痴を言うような働き方はしたくないなと。

そのようなことを考えた時、

働くことに関して『生計を立てること』だけでない目的、+aの感情を持つこと

が大切だと思いました。

僕で言うと、+aの感情は承認欲求に紐づいています。

僕が仕事に取り組むことで、どれだけ世の中に貢献できるのかを重要視していました。

例えば、自分がサービスを伸ばしたことで世の中が変わった、そんな感覚が味わえる仕事です。

また、同じ価値を維持し続けるのではなく、何かを作り出せるような事業会社、発展途上の会社で自分の貢献度を実感したいと気づいたのです。

そこで私が掲げていた就活の軸は、この2つです。

①自社プロダクトを保有しており、そのプロダクトの社会的インパクトが大きいか

②自分が出した成果次第で若手のうちから責任を伴う裁量を任せてもらえるか

入社後のギャップ

若手への裁量権に関してギャップはありませんでした。

しかし、組織が完成していたという点が入社後に少しギャップに感じました。

学生時代に働いていた組織がそんなに大きな規模じゃなかったことからも、そのギャップに繋がっていたのかもしれません。

その会社の目指す方向性、部署ごとの困りごと等、自分で情報を取りに行かないと会社の全体像を捉えることは難しいなと思いました。

インサイドセールスの重要性

ファーストキャリアでインサイドセールスを経験する意義

ビジネスマンとして、質の高い対人経験を積むことができます。

実際にインサイドセールスでは「既に何十年も働いているビジネスパーソン」に対して会社の代表としてコミュニケーションを取る機会があるからです。

また、全て結果が数字で見えるため、PDCAを回す能力、課題解決能力、課題発見能力が身につくと思います。

例えば、成果が出なかったときにどこが原因か、ということを全て定量で特定できるという点が挙げられます。

他の職種と比べて、その結果が出るまでの期間が短かったり、具体的であることも特徴で、そこも魅力ですね。

インサイドセールスに向いている人

まず1つ目が、数字をしっかりみて、定量的に論理的に考える人です。

1日の行動、課題の原因特定、改善点を論理的に考えられる人が向いています。

2つ目が、「地道に取り組むことに耐性がある人」です。

電話をかけ続けるなどインサイドセールスは単調な仕事になりがちです。

そのため、地道なアクションに対して向き合えるか、そこも重要になってきます。

Nさんの就活の軸